隣のおばさん「育ててくれたご両親に感謝しないとね。普通、【事故の加害者の子】なんて引き取らないわよ」→ 私「・・・・・えっ!?」

自分が養子なのはうっすら知ってたけど、養子になった経緯は知らなかった。
自分が養子になった経緯を知った時が、人格崩壊するくらいの修羅場だった。

社会人になって初めての帰省をした夏、隣家のオバさんと立ち話になり
仕事のことや何かを根掘り葉掘り聞かれた。

悪い人ではないけど、ちょっと距離感がなくて苦手なタイプで、適当にはぐらかしつつ話してると

「今まで育ててくれたご両親に感謝しなくちゃね。普通は事故の加害者の子供なんて引き取れないわよ。本当に立派だわ」

と言われた。

実両親が交通事故で亡くなったのは何となく知ってたけど詳しい事は知らなかった。

ビックリして固まる私に、オバさんは

「あら!知らなかったの?あなた人一倍親孝行しなきゃダメなのよ」

と20年前の事故の話を詳しく語りだした。

実両親は、飛び出してきた自転車を避けようとして対向車線にはみ出し養父母の車にぶつかり
実両親死亡、後部座席にいた実祖父も死亡、同じく後部座席にいた私(2歳)も重症。
養父母は軽傷だったが、後部座席に寝ていた養父母の実子(3歳)は車外に投げ出され死亡。
自転車の子供は無事。

事故の後、私には近い親戚がいないことが判明。
施設に行く予定だったが、何度かお見舞いに来るうちに情が移った養父母が引き取ってくれた。
当たり前だが引き取る際、養父母の親族は揃って猛反対。
いろいろあって、親族とは縁を切り、引き取って数年後正式に養子にした。
かなり複雑な手続きだったらしく、役所か裁判所の人間が
近所の人にも家族関係の聞き込みをしたらしい。

まさか実両親の起こした事故で、養父母の実子が亡くなっているとは知らなかった。
立っていられなくなるくらいショックを受けて、へたり込む私を見てオバさんが養父母を呼んできてくれた。
事情が事情なので折を見て話すつもりだった養父母は、オバさんが、勝手に事故の話をしたことに激怒。
ご近所さんを巻き込んで大バトル。

結果、オバさん一家と事故の時飛び出した子供の一家まで引っ越していった。

「愛のコメント」

いろいろな修羅場があったのですね。