俺は54歳で結婚したが、その時嫁は17歳だった。出会ったのは俺が50歳で、嫁が中学2年の時。

俺は54歳で結婚したが、その時嫁は17歳だった。
37歳差だから、加藤某ほどではないな。
とはいえあちらは大人同士だが、こちらは大人と子ども。
出会ったのは俺が50歳で、嫁が中学2年の時。
世の中何が起きるかわからん、長生きはしてみるものだ。

どうも。
書いてみるけど、かなり引かれるだろうな。
ま、叩かれること覚悟で。

俺は元嫁と33歳の時に結婚して、子どもも作った。
ところが結婚10年で別居となり、47歳で離婚した。
俺が別居後に何をやっていたかというと、オタクだ。
JCアイドルの追っかけとかやってた。
お気に入りアイドルとかなり仲良くなり、一緒に食事や移動ができるまでになった。
いわばファンのトップで、それなりに楽しかったが、ここで壁にぶち当たった。
それ以上は近づけないし、有名になるにしたがって少しづつ距離は離れていく。
俺は50歳になった。

そんな時、嫁に出会った。
6年前のことだ。
その日は知り合い女性に買い物につき合って欲しいと言われ、車で迎えに行った。
知り合い女性は、初めて見る女の子(嫁)を連れていた。
「髪を切りたいらしいから、美容院まで送ってやって」と頼まれた。
知り合い女性が助手席に乗り、嫁は後部座席中央に座った。
ルームミラーで見ると、すごくかわいくてちょっとクールな雰囲気の子だ。
話しかけようとしたら止められた。
「紹介できないし、名前も教えられない」と言う。
結局その日わかったのは、中学2年ということだけ。
俺はこう思った。

 

「この子のファンになろう」
つき合いたいとか、ましてや結婚したいとかはまったく考えなかった。
とにかくその日を境にアイドルの追っかけはやめた。
以来、一度もアキバには行ってないw

知り合い女性に頼み込んで嫁を紹介してもらった。
1か月かかった。
ようやく紹介してもらえた嫁に俺は言った。
「君は今日から俺のアイドルです、ファンになります」
嫁は別に拒否もしなかった。
最初のころは二人で会うことはできなかった。
嫁は必ず友人(以下、嫁友)を連れてきた。
初めて嫁に買ったプレゼントは香水だ。
化粧品屋のショーウインドーを見つめる嫁を見て、嫁友はこう言った。
「嫁ちゃんにあの香水買ってあげて。
俺さんの好感度がぐっと上がるから」
買ってやったらその通りで、涙流して喜んでくれた。
その香水瓶は今でもある。

やがて二人で会えるようになったが、つき合うのはおよそ不可能な状況だった。
何しろ嫁は、つき合う男性の年齢上限は2コ上までと決めている。
しかも、現につき合ってる彼氏がいるのだ。
その彼氏というのが、親同士が知り合いで、結婚も視野に入れているらしい。
あまりに強敵すぎる。
さらに言えば、嫁はモテるので、彼氏候補が順番待ちしてる状態だ。
とても俺のようなおっさんが入り込む余地はない。
よく、俺は金持ちではないかと言われるのだが、とんでもない。
ビンボなサラリーマンだし、背は低いしイケてもない。
モテる要素は何もないから勝ち目などないと思ってた。
嫁のファンでいい、と

嫁は中学3年になった。

そのころ嫁は彼氏と別れ、そして恋愛の年齢制限もなくなった。
別れた理由は、彼氏が浮気してほかの女の子を妊娠させてしまったから。
年齢制限がなくなったのは、嫁友にこう言われたかららしい。
「彼氏は年上の方が便利だよ、車があるから」
中学の卒業が近づいたころ、俺はようやく彼氏になることができた。
彼氏になったわずか2日後、早くも運命の時はやってきた。
その日は俺と嫁と嫁友の3人で遊びに出かけた。
帰り道、嫁友が突然こんなことを言い出した。

 

嫁友「婚活始めたい」←ちょうど婚活という言葉がはやり始めたころ。
嫁「まだ早いでしょ」
嫁友「早くない、今始めてちょうどいい」
俺「俺も独身だけどどう?」
嫁友「いいよ、結婚しよ」
俺「婚活3秒で終了w」
嫁友「今日が私たちの婚約記念日だね」

俺がノリで言ったジョークに嫁友が大いに盛り上がってしまった。
車内は妙な雰囲気になり、嫁はムスっとした表情で黙っている。
嫁友の家の前で嫁友を降ろし、車内は嫁と二人だけになった。
俺も嫁も黙ったまま、車を嫁の家へと走らせる。
やがて車は嫁の家の前に着いた。
嫁、降りない。
俺が話すのを待っている。
俺が言わねばならないことは決まってるが、何しろ突然で準備不足だ。
頭の中大パニック、どうする俺w

しばらくの沈黙の後、俺は思い切ってとにかく口を開いた。
俺「あ、あのね、えーとね」
嫁「・・・」
俺「今すぐじゃなくていいんけどね」
嫁「・・・」
俺「ずっと先のことでいいんだけどね」
嫁「・・・」
俺「俺と結婚する可能性」
嫁「あるよ」
俺が言い終わらないうちに、さえぎるように嫁は言い切った。

あとで聞いたのだが、このころにはもう俺と結婚する予感がしていたという。
そのことには俺も気づいていた。
だから、プロポーズしても断られない自信があった。
当時嫁は15歳、もちろんすぐに結婚できるわけがない。
実際に結婚したのは2年半後だ。
その間順調にいったかというと、そうは世の中甘くない。
俺たち自身の問題に加え、親やら高校やら警察やらもう修羅場の連続。
むしろ、「俺たちの戦いはこれからだ」なのだが当時はまだ知るすべもない。

外を歩いていると通学途中の女子中学生をよく見かける。
みんなまだほんの小さな子どもで、大人っぽさのかけらもない。
俺はあんな子ども相手に、よく本気でプロポーズできたなと思う。
が不思議なことに、嫁の中に子どもを感じたことは一度もない。
常に対等というか、同級生のような感覚だ。

最後に、結婚直前の会話から。
俺「君の未来を奪ってしまったようで申しわけない。
もっと素敵な男性とたくさん出会えただろうに。
若くてイケメンで背が高くて金持ちの」
嫁「世界60億、すべての人と知り合うことはできないでしょ。
出会いは運命だよ。
私が自分の意思で決めたことだからこれでいい」

「愛のコメント」
ホンマかいなこの話。でも、愛があれば年の差なんて.....(笑)